執筆日:2021年5月20日
公開日:2021年5月21日
最終更新日:2021年12月25日
認められない発達障害者たち
ASDやADHDのような発達障害者の方々は、職場で評価されない、認められない苦悩を抱えています。
発達障害の特性は配慮されず、上司や同僚から日々マウントを取られるという人も多いのではないでしょうか?
今回は、こういった発達障害者と周囲とのギャップについて、企業側の実態|企業のホンネとタテマエに迫っていきたいと思います。
企業のホンネ|発達障害者に不利な評価制度
障害者雇用の実態
まずは発達障害以外も含めた障害者雇用の全体像をご紹介致します。
調査期間は「2015年7月1日から8月31日」となります。
発達障害者に対する見方
なまじ見た目が普通の人と変わらないだけに、障害者として見てもらえないことが多いです。
あるいは、一緒に仕事を続ける内に「発達障害者」であることさえも、つい忘れられたりしがちでしょう。
ただし、診断のあるなしに関わらず「指示が伝わりにくい」とか「ミスが多い」と思われやすいです。
- 曖昧な指示が伝わらない
- 仕事でミスが多い
- やる気がなさそうに見える
「大人の発達障害」という言葉が広まったとはいえ、まだその特徴が広く理解されているとはとても言い難い状況です。
企業の評価制度と発達障害者に不利な理由
多くの企業では、今でも属人的な評価制度が使用されています。
つまり、人事評価制度が
- 成果を定量的に評価しない、またはできない
- 人の話し方とか雰囲気で評価する
特にASDの方にとって、やる気があるようにアピールすることは非常に難しいです。
そもそも成果が出しにくいような指示体系であることも相まって、企業の評価制度は発達障害者にとって非常に不利であると思われます。
認められるための小さなステップ
発達障害の配慮が得られる環境を選ぶ
まずは発達障害に理解のある企業を選ぶことが重要と言えます。
次に「配慮事項」を分かりやすく伝えることも重要となります。
下図のような状況を避けることが、評価の最低保証を固める上で必要となってきます。
自分だけの専門領域を磨く
私の例で言えば、以下のような領域で職場の同僚から抜きん出ることに成功しました。
- 英語ー英文読解や英会話、英語のメール
- Excel VBAによる事務作業の自動化
これらにおいて、職場では自分の専売特許として強みを発揮していました。
ただし、私の場合は電子設計職だったこともあり、この2点だけでは活躍できるフィールドが限られていました。
もうひと押し、強みを作る必要があったと言えるでしょう。
報告書をたくさん作る
実務にしても会議にしても、報告書は多くの人が作りたがらないものです。
それだけに、綺麗にまとまった報告書を作ってくれる存在は重宝されます。
ASDの人は、比較的定型的で言語を扱う仕事が得意とされています。
強みが発揮され、また評価につながる可能性があります。
興味ある方は「ビジネスライティング」というワードで調べてみて下さい。
結論
発達障害者が一般企業で評価されるのは、今の所は非常にレアであると思います。
また、発達障害に特化した就職斡旋サービスなどを利用して、気になる企業については発達障害者の雇用実績をリサーチしておいたほうが良いです。
発達障害者の雇用実績が無い企業は、適切な配慮や評価をできる可能性が極めて低いので、貴重な時間・チャンスを棒に振らないよう気をつけて欲しいと思います。
記事の信頼性
一般企業 2社での勤務経験あり。
また障害者向けの転職斡旋サービスを受けたことがあり、ある程度企業の実情を知っております。